女ひとりの巴里ぐらし(石井 好子)
熱々のオニオングラタンスープもしくは放置されたスパークリングワイン
女ひとりの巴里ぐらし読了。熱々のオニオングラタンスープ。放置されたスパークリングワイン。がやがやと舞台裏のざわめきが抜けないような。華やかなのにどこか寂しいような。淡々とした視点のエッセイで豪奢な舞台から舞台後のカフェでの休憩まで描かれていて淡々と読める本。
— みいこ@たぶんライオン (@miiiko0o) 2017年4月23日
シャンパンって人生で一度飲んだだけだから中途半端にしか知らないからシャンパンとは言えない小物です…
— みいこ@たぶんライオン (@miiiko0o) 2017年4月23日
シャンソン歌手で過去出版された料理エッセイで「オムレツの人」なんて呼ばれている石井好子さんのパリでの歌手生活。
食事の事はもちろんだけど美しい舞台の裏で、アルティスト達や踊り子たち、そしてマヌカンたちの日常が丁寧に描かれている。芸に生きる女性と肉体だけで生きる女性が決して交じり合わず、交差するようなかかわり方にはどきりとする。
オニオングラタンスープはなんだか洒落たもののようだけれど労働者のための軽食のような扱いで日本人の好みには合わないゴムみたいなチーズがのっているのが当時流のよう。
洒落ているようで生活感のあるようなそんな空気感のエッセイ。
ごちそうさまでした。